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それがノスタルジーへと変わる前に

「音楽やってる人はかっこいい アイドルやってるコはかわいい とか あれから何年が経ったんだっけ 時々自分がわかんなくて それすらも当たり前になって 久しぶりに君と話したいね なんて思ってる 電話はしないけど」

自分にとっての禁断の多数決

2017年3月16日、Shibuya WWWX。

禁断の多数決、実に4年ぶりのワンマンライブ。

 

 

 

 

 

行 か な く ち ゃ ! ! !

 

発表を知って、予定も確認することなくチケットの申込みを完了させていた。

先にライブの予定を組んでからそれ以外の予定を組むという、おたく特有のそれをやっていた。

 

 

 

禁断の多数決を知ってから2年以上、このライブを待っていた。

 

胸を躍らせて、渋谷に向かう。開場。

 

フロアに入ると、そこは僕の知るWWWXではなかった。

ステージとフロアの天井を覆うスクリーン、スクラップでできた3メートルはあろうDJブース、そしてDJブースの左右と客席頭上を覆うスクリーンに映し出された映像。

 

好きな曲は大抵やってくれた。

身体が音の波に揺られるようで、足が地についてないような感じが非常に気持ち良かった。

 

 

もうあの空間の全てが好きだったな。

 

 

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ワンマンが終わって、中村ちひろさんがこんなブログをあげていた。

sahirororo.hatenadiary.jp

 

その中にこんな記述があった。

わたしの入ったわりとすぐ後にちゅうとはんぱはやめてが術の穴から出ました。

【MV】 禁断の多数決『ちゅうとはんぱはやめて feat.泉まくら』 - YouTube

泉まくらさんのラップと大島智子さんが監督をしたMVも相まって、この曲で禁断を知った人も少なくないと思います。

禁断の多数決 - 連絡帳

そういえば、僕が禁断の多数決を知ったのは「ちゅうとはんぱはやめて」がきっかけだったな。

 

禁断の多数決、気になってYouTubeでMVなどを漁るが、調べていくほど、正体がつかめない。

 

アイドル? いや、違う。

MVには女の子が出ているが、MVごとに出てくる子が違うし、男の人(ほうのきさんだと後に分かる)も出演してるしな。

調べてもよくわからなかったから「よく分からないグループ」という雑な納得の仕方をしたのを覚えている。人に禁断の多数決を紹介する時も「曲がすごくいい謎の集団」みたいなこと言ってますね。

 

先のブログでさひろさんがこう言っていた。

禁断の多数決とはなんぞやというのを聞かれた際、一言で「マンション」と表現してます。 ほうのきさんが管理人で、他のメンバーがそれぞれ禁断の多数決というマンションの住人。入居審査はあるけど、入る時期や出て行く時期もバラバラで、中に入ったらなにをやってもオッケー。たまにみんなで集まってお酒飲もうねという感じです。

禁断の多数決 - 連絡帳

この彼女の禁断の多数決についての理解の仕方って、本質的なところを突いてる気がするなと思った。

 

禁断の多数決についての理解だけど、今回のワンマンのDJのセットも一つの手がかりになるんじゃないかと思ってて。

あの照明やコードのスクラップでできたDJブースにはプロジェクターが組み込まれていたのを見た。

ライブは主に視覚と聴覚に訴えかけてくるものだけれど、映像と音楽のどちらもがこの場所が起点になっている、この場所にいたのはほうのきさんだったし、「宇田川の禁断の多数決X」というライブは彼を中心に進行していた。

「禁断の多数決」というグループの映像と音楽の指揮を執っているのは彼だし、「リーダー」「マンションの管理人」というような禁断の多数決における彼の位置づけをあのステージのセットが目に見える形で表しているよう。

 

もう一つ思ったことがあって、DJブースが高いからステージの女の子たちに注目すると、DJブースにいて一番グループに貢献しているほうのきさんは視界に入らなくなる。初めて禁断の多数決を知った時の自分を思い出すんだよな。最初に目にするのはメンバーの女の子やフィーチャリングで参加している女の子たちで、その背後の「マンションの管理人」であるほうのきさんにまで考えが及ばない感じ。

 

「宇田川の禁断の多数決X」のステージセットは「禁断の多数決における、表象としての女の子と、ほうのきかずなり」という関係性そのものだったのでは。

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ライブの名前にもなっている「X」だけど、これには「未知」って意味があるのですが、まさにこのグループにふさわしいアルファベットだと思った。

音源を追っていても、まだまだ禁断の多数決については知らないことがあるし、これから彼らがどうなっていくかは本当に想像も分からない。

でもライブ終わった後に「ああ、本当にこのグループ好きだ」という気持ちになったのは事実で。このままそれぞれの活動をしつつ、たまにこうして「マンションの住人」たちが集まってライブやってほしいと僕は強く願うばかりだ。

こう思うのはやっぱり僕がアイドルを好きだからか。「アイドルは本当に素晴らしい(語彙が死んでいて申し訳ない)」と思う反面、アイドルというのは一般的にメンバーがその活動以外の諸々を捨てて活動するような側面がある。それはアイドルと切り離した一人の人間としてどうなの、みたいなことを思うこともある。これについては多種多様な考え方があって議論してもし尽くせる話じゃないからしません。

だから解散や卒業の類の話を見聞きすると、メンバーやそのファンの気持ちを考えると複雑な感情になる。その中で、中村ちひろさんの「禁断の多数決」観である

禁断の多数決とはなんぞやというのを聞かれた際、一言で「マンション」と表現してます。 ほうのきさんが管理人で、他のメンバーがそれぞれ禁断の多数決というマンションの住人。入居審査はあるけど、入る時期や出て行く時期もバラバラで、中に入ったらなにをやってもオッケー。たまにみんなで集まってお酒飲もうねという感じです。

禁断の多数決 - 連絡帳

 というのは自分にとって一つのユートピアである感じがする。

どんな形になろうが、禁断の多数決の音源も追っていくしライブは駆けつけたいな。チェキの時にほうのきさんに「またライブやるから来てね」みたいなこと言われたので、次のライブに期待せずにはいられないな。

広島でやったらほげちゃんも喜ぶし、パンパンの会場もいいけど、もっと体動かして踊りたいし、遠征もいいな。 

 

 

 

「禁断の多数決の”あの”WWWXでのライブ行ったよ」って人に自慢しますので、無理のないようなペースで活動していってほしい。

 

2017年3月16日、めちゃくちゃ楽しかったよ。

「宇田川の禁断の多数決X」に関わった方々、本当にありがとうございました。

はじめてのほくろ臨書

「ほくろ臨書」なるものがある。

 意味がわからないと思うが、

お手本に沿って全く同じように書くことを目指すのが【臨書】

ほくろ臨書のススメ - あなた以外は風景になる

であり、 「ほくろ臨書」とは推しのほくろを真似して顔に書き入れることだ。

 

正直言って、意味が分からない。僕も最初は同じでした。

しかし一度その世界を知ってしまうともう戻れないのです。

 

この感覚、おたくならわかってくれるはず。

そうです、沼に足を踏み入れたら戻ってこれなくなる““あの感覚””です。

 

当エントリーは「はじめてのほくろ臨書」というタイトルの通り、ほくろ臨書のためを僕の感想を加えつつ書いていきます。ほくろ臨書についてのブログ、またほくろ臨書の感想を書いたブログは既に存在しているのでそちらを参考にしていただきたい。

 

【目次】

 

 

 

主な対象者

「対象者」と表記させてもらっているが、これに当てはまらないからといって敬遠しないでほしい。あくまで個人の見た感想だからだ。むしろ、これに当てはまらない人ほど体験してほしいと思っている。

ほくろ臨書は馬鹿にしている人ほど威力が強くなる。

#ゆりちゃんオール感謝祭

— やし (@crtn22) 2017年3月4日

このブログにたどり着いて、ここ読んでくれたのも何かの縁だ。新しい世界への扉を開けようではないか。

 

話を戻して、ほくろ臨書が刺さる層についてだ。先に挙げたほくろ臨書の感想ブログに、こんな記述があった。

好きが募るとオタクはどうなるか。大きく2種類に分けられる。まずは推しに自分をアピールし、積極的に認知を求め、自分の要素を少しずつ推しに植え付けていきたいタイプのオタク。推しかぶりを敵視し、時に説教めいたリプライを送る。落ちサビでリフトされている瞬間に推しにレスをもらいながら死にたいと考えている。

 

もう一方は、推しになってしまいたいタイプのオタク。推しを盛大に甘やかし、推しジャンより振りコピを好む。推しかぶり同士で軍隊を組む。推しの私物とお揃いのものを身に着け、推しが食べたものと同じ店で同じメニューを頼み、細胞レベルで推しと同化を図る。

ほくろ臨書体験記 ~ #ゆりちゃんオール感謝祭 という狂宴〜 - NO MAN NO CRY

このブログを書いた方は自分は後者だとして、さらにこのように記述している。

そんな推しと同化したいタイプのオタクにとって、ほくろ臨書はめちゃくちゃ有効だ。即効性がすごい。すぐに結果が出る。なんてったって推しの一部が自分の体に表出するのだ。そして意のままに操れる。書くだけで。

ほくろ臨書体験記 ~ #ゆりちゃんオール感謝祭 という狂宴〜 - NO MAN NO CRY

もちろん、僕も推しと同化したいタイプのおたくだ。

もっと言うと、日常のいたるところで推しの息吹を感じて生活していきたいタイプのおたくだ。

お昼ご飯をコンビニのおにぎりで済ませるときは推しの好きなおにぎりの具を選び、推しが水を好んで飲むのなら今まで買わなかったペットボトルの水を買い、推しがいちごを好きならいちごについての本を買って読み、気持ちが沈んでいるときには推しがつけている香水をつける。

半ば自己紹介になってしまった。そのようにして推しを日常に召喚して「好き」を確認していきたいし、取り込んで同化していきたい。

 

「細胞は○日で入れ替わるから、その間推しが食べているものを食べ続ければ、もう実質推しになれる」*1という話を好んでするのが「推しと同化したいタイプのおたく」だ。

「実質推し」という概念は、このタイプのおたくにとって最も重要な概念だと思う。

 

「ゆりちゃんオール感謝祭」(おたくの誕生日会のことです)で隣に座っていた女の子はNegiccoのNao☆ちゃんのほくろをリクエストした。

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鼻の脇にあるほくろが印象的だが、彼女がこれを臨書してもらったところ、同じテーブルにいた参加者がひどく興奮していた。

「これはもうNao☆ちゃん」

「Nao☆ちゃんが使ってるブランドのイヤリングを今日買ったんですけど、このイヤリングつけてもらっていいですか?…ああっ、、、Nao☆ちゃんだ」

「私がいつもライブでNao☆ちゃんを見てる角度から見るとよりNao☆ちゃんに見える」

「写真撮らせてもらっていいですか?…Nao☆ちゃんを撮影できることはないので」

「(他の人が撮った写真を見て)この写真すごいNao☆ちゃんだ!この写真送ってもらっていいですか?」

 

こんな会話で20分以上盛りあがれるからおたくはすごい。

彼らは皆、口を揃えて「最初はほくろをつなぐことも、ほくろ臨書も意味がわからなかった」と言っていたということはこのブログを読んでくれた人に伝えたい。

 

ちなみにほくろを書いてもらった子はNao☆ちゃんの使っているリップを持っていたり、写真を撮られている時は「笑うと〈わたし〉が出てきちゃうな…」と言い、できるだけ笑わないようにしているというサービス精神を発揮したり、という徹底っぷりだった。

写真をパシャパシャ撮られ、表情をコントロールするって、もうそれ実質アイドルじゃない?

 

 持ちもの

・ほくろを書くためのペン(アイライナー、筆ペン etc.)

・鏡

・臨書したい人のほくろがわかる写真(複数)

 

こんなところかな。

写真は異なる角度からのものが複数あるのが望ましい。理由については後述する。

写真に関しては注意が必要で、自撮りだと左右反転してるものがあったり、自撮りアプリの中には肌を綺麗に見せるためにシミなどを消すエフェクトがかけられているものがある。これにかかるとほくろが消えたり、薄くなったりしがちだ。できるだけ、エフェクトがかかっていない、本物に近いものを用意しよう。

ちなみに今回(ゆりちゃんオール感謝祭)は、ユリさんにほくろを臨書してもらうというスタイルだったので、僕が用意したのは写真だけでした。参加者の中には臨書用にフォルダを作ってる方もいました。

 

 

 臨書のコツ(おまけ)

臨書に関しての技術的なブログがまだ存在していないので、自分が昨日見た中で「なるほどな」と思わされたところがあったのでそれを残しておこうと思う。

 

【ほくろを厳選する】ということ

臨書したい人が持つとほくろ同じ数、同じように描くのではない。その人の顔を構成する中で重要なほくろを厳選していた。

夜空を見上げた時にまず目につくのは六等星ではなく、明るくて大きな一等星ですよね。ほくろも同じで、大きく特徴的なものを選ぼう。

ほくろを選ぶ基準についてはある程度の訓練が必要だと思われるので、今ここで自分が記述しないでおきますが、ほくろランキングがあるのでどういうところに彼らが惹かれているかは参考にしてみるといいかもしれない。

yurivsky.hatenablog.com

goodbyemusic.blog.fc2.com

 

 

【ほくろの座標は相対的である】ということ

キャンバスの大きさは人それぞれだ。人は一人ひとり顔の形や大きさ、パーツの微妙な位置が異なる。ゆえに顔には絶対的な座標は存在しない。

ほくろの位置を決めるときに「目の○センチ(ミリ)下で…」というような言い方をしていなかった。先述のNegiccoのNao☆ちゃんのほくろを臨書する際に「黒目から垂直に降ろして…」というように言っていた。

お手本として提示された写真が笑顔だったので、真顔のときの位置が分からないために臨書体験者に「イーって口角を上げて歯を出して…はい、わかりました。元に戻して大丈夫です」と言い、真剣にほくろを書いていたユリさんはどこか医者のようだった。

ほくろの位置は相対的に決まる。ほくろ臨書には「それぞれのパーツとパーツの間のどのあたりの位置にほくろが存在しているかをお手本から読み取り、それを違うキャンバス(顔)に適用する」というスキルが必要になる。嗜好を超えた、経験に裏打ちされた技術がそこにはあった。

 

 

余談だが、昨日の参加者の誰かが「これはすごい。 マツコの知らない世界 *2に出てほしい」と言っていた。

「ゆりちゃんオール感謝祭」でのほくろ臨書を経験し、臨書を終えた参加者の興奮を目の当たりにして、あの番組で十分に語れるコンテンツだと思った。

 

とにかく、気になった人はほくろ臨書をやってみるのが一番いい。

 

ほくろ臨書、思ってるよりも奥が深いぞ。

*1:実際のところ、細胞は部位によって入れ替わりにかかる時間が異なるらしく、胃や腸は5日程度で入れ替わるが、骨などは数年かかるらしい。

*2:火曜夜8時57分から放送されているTBSの番組。「ゲスト自ら得意ジャンルや、現在ハマっているものを企画として持ち込み、マツコにプレゼンしていくというスタイルの番組です。ゲストごとに繰り広げられる独自の世界観と、自然体のマツコだからこそできる鋭いツッコミが見所です。」

160921 シー・イット・ナウ vol.4 @新宿LOFT

まさかね、こんな早く解散なんて言葉を使うことになろうとは思わなかった。

 

 

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自分が好きなグループが解散すること、自分が一番好きだって思ってるタイミングで解散するのはアイドルを好きになって以来初めてだ。
自分はどうやって終わりと向き合っていくんだろう。
そんなことを考えながら、こうしてブログを書いてる。


今日書くのは解散発表後初めてのライブのこと。ひたすらにコウテカ2らしくないライブだった。あんな雰囲気のライブは二度とないし、残しておきたいと思った。

 



コウテカ2の出番が始まる前、ヤなことそっとミュートさんがステージに立っていた。4月27日に産声を上げた若いグループ。「ロックサウンドに切ないメロディーに乗せて歌」う*1彼女たちのパフォーマンスは圧巻で、明るい未来に向かって進んでいるように見えた。解散が発表された後だからか、そんな対比をしてしまい、思わず涙。

 

解散発表後一発目のライブ。どんな言葉を語るのか、メンバーはどんな表情でパフォーマンスをするのか。

きっとみんな同じことを考えながらライブが始まるのを待っていた。

もるちゃんがDJブースに入る。続いて、とぅーちゃん、ららちゃんがステージに現れる。

 

一曲目はCurtain Callだった。とぅーちゃん、ららちゃんはDJブースにいるもるちゃんの方を向いたままこの曲中一度も客席を向かなかった。*2

「これはきっと大切な歌になる 今日はきっと大切な一日」

自分たちに言い聞かせているようだった。彼女たちが、解散へ向けて歩き出した瞬間。


激しいライブは影を潜め、ミディアムテンポの曲が並ぶ。個人的な感想になるが、好きな曲ばっかりで俺得なライブだった。

曲名だけ上げても分かる人にしか分からないだろう。でもこの日のライブについて伝えられることは、コウテカらしくない落ち着いたライブ*3だったということ、解散を前にして曲中の幾つかの言葉が強い輝きを放ってこと。

解散まで、あと何日だろう。彼女たちはあと何回、ステージに立てるだろう。僕はあと何回、彼女たちに会えるだろう。

最後まで、できる限りで精一杯応援していきたい。今のコウテカ2が好きだ。

 

 

 

最後に、セットリストを上げておく。

 

 

Curtain Call
Where the Wild Things
Please Breeze
Humpty Taxi
Good will Camping
Puppet Rapper

 


Curtain Call—「これはきっと大切な歌になる今日はきっと大切な一日」
Where the Wild Things—「今日はどれくらいの悲しみが染み込んだの」
Please Breeze—「今は少し未来は見なくていいや」
Humpty Taxi—「最後の最後で笑えるように それでいいよね」

*1: http://yanakotosottomute.com/#about 

*2:れめるちゃんは帰省のためおやすみ

*3:せのしすたぁはコウテカを「今のせのしすたぁになって後発グループでは一番怖いグループ」と評価した 

160815 校庭カメラガールツヴァイ リリイベ最終日 at お台場ガンダム前広場

ライブが終わり、ファンが帰っていく。特典会はなかった。僕はただステージが片付けられていくのを座ってぼーっと眺めていた、大きな不安を感じながら。

 

「ツヴァイ」になってから、初の音源『Dis dear mounth of August』がタワレコ限定8月3日発売。この日までにタワレコを中心に5回のリリースイベントを行ってきた。この日は6回目のリリイベ、最終日だ。

 

 

この最終日に向けて気持ちを一番高めていたのは、間違いなくうぉーうぉーとぅーみー。僕の推しだ。「人生終わらせるぐらいの気持ち」と語っていた。

12日に行われたサワソニ*1では出番が終わった後に開場外で最終日に向けて作ったであろうビラを配っていた。内容はリリイベの日程と、2人の自撮りコラージュだ。

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14日には2人で最終日に向けた企画の一環として、とぅーみーさん曰く「最初で最後」のツイキャスを開催。「#コウテカ2お台場」というハッシュタグを使ってファンからの質問に答えていた。

 

 

いよいよやってきた15日。ダイバーシティでのライブということもあって一般のお客さんも多い。アイドルのファン以外にも見てもらえる絶好の機会だ。

メンバーもいつもよりも緊張の面持ちで登場。ライブが始まった。

 

始まってすぐに異変に気付く。メンバーの声が、音楽がひどく割れている。そのうち直るだろう、そう思って我慢していたが一向に直らない。挙げ句の果てにガンダムが稼働するとのことで中断。メンバーもファンも気持ちを高めていたはずだ。出鼻を挫かれた気もするが、音を調整するにはいい時間になったかと思う。

再開。

音は多少マシになったかと思うがまだまだ割れている。そのままライブを続けるも音響トラブルに、ファンも乗り切れていないまま時間だけが経つ。

再びガンダム稼働のため、ライブが中断。

メンバーが相当気持ち入れていたであろう8月15日のライブ。ふたを開けてみたら音響トラブルに加えガンダムによる中断。ファンもいつも通りの盛り上がりとは程遠い、申し訳程度の応援しかできていない。

メンバーがかわいそう。

こんなことを思ったのは初めてだ。この日のためにビラを配ったりと頑張っていた推しはこのとき何を考えていただろう。無力感か、悔しさか、怒りか。

それまでの彼女が費やしてきた時間が空回りしているようで、悲しくなった。

 

再び、ライブ再開。まだ音響に違和感を覚えるが、一応は聴けるレベルまで回復していた。

〈Swallow Maze Paraguay〉の後に、〈Her L Bo She〉がかかる。ライブは〈TOKYO Terror〉 〈Last Glasgow〉で終了。最後の2曲はコウテカの持ち曲の中でもかなりのキラーチューン。モッシュが起き、〈Last Glasgow〉ではサビをファンが肩を組んで歌っていたりしていた。まるで今までのモヤモヤを、悔しさを、怒りを曲にぶつけるようだった。それぐらいに熱いライブだった。

この2曲のステージを観れただけでも、ここに来た価値があったと思った。メンバーが脱退し4人体制になってから、校庭火曜ショー*2やここまでの5回のリリイベで培った力が見えた気がした。最後にはファンを満足させるようなステージが見れて少しだがホッとした。

 

 

 

ライブの中断、音響トラブルのせいで特典会が中止。特典会振替イベントを後日行うこととなった。

ライブが終わり、ファンが帰りだす。しかし僕は遠くで座ったままだった。ファンが帰るのを、ステージが片付けられていくのをただ見ていた。僕は不安だった。

「自分にとって15日が分岐点になると思って、そこで燃え尽きて人生終わらせるぐらいの気持ち」

そう綴っていたのを思い出す。悪い方向にばかり考えていた。ちょうど14日にSMAPの解散報道がされたからだ。長年走り続けてきた国民的アイドルでさえもメンバー内の揉め事で解散してしまう。男性アイドル女性アイドルの違いはあれど、とても他人事に思えない。

よくないことばかりが頭をよぎり、非常にナーバスになっていた。

 

 

15日のライブの中で一番印象的だったのは〈Her L Bo She〉でとぅーみーさんが泣いたことだった。

夜が色を変える時はいつも同じ
君がいたんだ それに気付いたんだ
間違ってさ 何度も遠回りしてたけれど
きっと隣には幸せがあったんだ

前半はれめるちゃんのソロパート、後半はそこにとぅーみーさんが入って歌うところだ。

いつものライブでは、ここのれめるちゃんにはファンから名前のコールが入るが、とぅーみーさんのコールはない(ソロパートではないので)。

しかしこの日は違った。後半部、とぅーみーさんが入ったときに「れめる」のコールの中に、「とぅーみー」と呼ぶ声が聞こえた。それを聞いて、僕も彼女の名前を口に出した。精一杯、彼女に届くように。自分の声しか聞こえないから分からないが、もしかしたらいろんな人が彼女の名前を呼んでいたのかもしれない。

そのときの映像が自分の頭から消えない。

この日のこの曲の時には、何か不思議な力が働いていたような気がする。GOMESSというラッパーの昨年のワンマン*3から、不思議な力を持つライブに出会いたかった。僕がライブに通う理由の一つになっていた。ずっと出会えなかった。しかし今日やっと、それに近いものに出会えたような、そんな気がした。

「不思議な力」と書いたがそれは彼女自身の力なのかもしれない。Stereo Tokyoのファンからもとぅーみーさんは人気らしい。この日初めて来た人もいたはず。案外その中に「とぅーみー」と最初に声を上げた人がいるかもしれない。それは全く「不思議」ではない。

とぅーみーさん、あの日あの瞬間のすべてはあなたの実力だ。

 

 

この日の出来事が、彼女の涙を誘ったのかは分からない。

この日の出来事が、彼女にとってどんな意味で「分岐点」になったかは分からない。

しかし、この日を境に彼女が以前にも増して頑張ってるように見える(見せている)のは事実だ。

 

 

8月24日、新宿ロフト

15日に中止した特典会の振替のためのイベントがあった。

60分間、いつも通りMCほぼなし、メンバーにセトリは伝えないノンストップのライブ。

そこには堂々とステージに上がる4人と、安心して彼女らを見る自分がいた。

(もちろん、音は割れないし、ライブを中断するガンダムはいませんでした笑)

 

 

 

2016年、8月15日。

お台場ガンダム前広場。

とあるアイドルがステージ上で涙を流した。

 

それを遠い過去の話にしたくなくて、このブログを開設した。

拙い言葉でもいい、残さなくちゃいけない気がした。

それがノスタルジーへと変わる前に。

 

*1:SAWAが主催するアイドルイベント

*2:毎週火曜に西麻布bullet'sにて行われていた無料ライブ

*3:自閉症を抱えるラッパー。初ワンマンを4月12日代官山LOOPで行った