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それがノスタルジーへと変わる前に

「音楽やってる人はかっこいい アイドルやってるコはかわいい とか あれから何年が経ったんだっけ 時々自分がわかんなくて それすらも当たり前になって 久しぶりに君と話したいね なんて思ってる 電話はしないけど」

はじめてのほくろ臨書

「ほくろ臨書」なるものがある。

 意味がわからないと思うが、

お手本に沿って全く同じように書くことを目指すのが【臨書】

ほくろ臨書のススメ - あなた以外は風景になる

であり、 「ほくろ臨書」とは推しのほくろを真似して顔に書き入れることだ。

 

正直言って、意味が分からない。僕も最初は同じでした。

しかし一度その世界を知ってしまうともう戻れないのです。

 

この感覚、おたくならわかってくれるはず。

そうです、沼に足を踏み入れたら戻ってこれなくなる““あの感覚””です。

 

当エントリーは「はじめてのほくろ臨書」というタイトルの通り、ほくろ臨書のためを僕の感想を加えつつ書いていきます。ほくろ臨書についてのブログ、またほくろ臨書の感想を書いたブログは既に存在しているのでそちらを参考にしていただきたい。

 

【目次】

 

 

 

主な対象者

「対象者」と表記させてもらっているが、これに当てはまらないからといって敬遠しないでほしい。あくまで個人の見た感想だからだ。むしろ、これに当てはまらない人ほど体験してほしいと思っている。

ほくろ臨書は馬鹿にしている人ほど威力が強くなる。

#ゆりちゃんオール感謝祭

— やし (@crtn22) 2017年3月4日

このブログにたどり着いて、ここ読んでくれたのも何かの縁だ。新しい世界への扉を開けようではないか。

 

話を戻して、ほくろ臨書が刺さる層についてだ。先に挙げたほくろ臨書の感想ブログに、こんな記述があった。

好きが募るとオタクはどうなるか。大きく2種類に分けられる。まずは推しに自分をアピールし、積極的に認知を求め、自分の要素を少しずつ推しに植え付けていきたいタイプのオタク。推しかぶりを敵視し、時に説教めいたリプライを送る。落ちサビでリフトされている瞬間に推しにレスをもらいながら死にたいと考えている。

 

もう一方は、推しになってしまいたいタイプのオタク。推しを盛大に甘やかし、推しジャンより振りコピを好む。推しかぶり同士で軍隊を組む。推しの私物とお揃いのものを身に着け、推しが食べたものと同じ店で同じメニューを頼み、細胞レベルで推しと同化を図る。

ほくろ臨書体験記 ~ #ゆりちゃんオール感謝祭 という狂宴〜 - NO MAN NO CRY

このブログを書いた方は自分は後者だとして、さらにこのように記述している。

そんな推しと同化したいタイプのオタクにとって、ほくろ臨書はめちゃくちゃ有効だ。即効性がすごい。すぐに結果が出る。なんてったって推しの一部が自分の体に表出するのだ。そして意のままに操れる。書くだけで。

ほくろ臨書体験記 ~ #ゆりちゃんオール感謝祭 という狂宴〜 - NO MAN NO CRY

もちろん、僕も推しと同化したいタイプのおたくだ。

もっと言うと、日常のいたるところで推しの息吹を感じて生活していきたいタイプのおたくだ。

お昼ご飯をコンビニのおにぎりで済ませるときは推しの好きなおにぎりの具を選び、推しが水を好んで飲むのなら今まで買わなかったペットボトルの水を買い、推しがいちごを好きならいちごについての本を買って読み、気持ちが沈んでいるときには推しがつけている香水をつける。

半ば自己紹介になってしまった。そのようにして推しを日常に召喚して「好き」を確認していきたいし、取り込んで同化していきたい。

 

「細胞は○日で入れ替わるから、その間推しが食べているものを食べ続ければ、もう実質推しになれる」*1という話を好んでするのが「推しと同化したいタイプのおたく」だ。

「実質推し」という概念は、このタイプのおたくにとって最も重要な概念だと思う。

 

「ゆりちゃんオール感謝祭」(おたくの誕生日会のことです)で隣に座っていた女の子はNegiccoのNao☆ちゃんのほくろをリクエストした。

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鼻の脇にあるほくろが印象的だが、彼女がこれを臨書してもらったところ、同じテーブルにいた参加者がひどく興奮していた。

「これはもうNao☆ちゃん」

「Nao☆ちゃんが使ってるブランドのイヤリングを今日買ったんですけど、このイヤリングつけてもらっていいですか?…ああっ、、、Nao☆ちゃんだ」

「私がいつもライブでNao☆ちゃんを見てる角度から見るとよりNao☆ちゃんに見える」

「写真撮らせてもらっていいですか?…Nao☆ちゃんを撮影できることはないので」

「(他の人が撮った写真を見て)この写真すごいNao☆ちゃんだ!この写真送ってもらっていいですか?」

 

こんな会話で20分以上盛りあがれるからおたくはすごい。

彼らは皆、口を揃えて「最初はほくろをつなぐことも、ほくろ臨書も意味がわからなかった」と言っていたということはこのブログを読んでくれた人に伝えたい。

 

ちなみにほくろを書いてもらった子はNao☆ちゃんの使っているリップを持っていたり、写真を撮られている時は「笑うと〈わたし〉が出てきちゃうな…」と言い、できるだけ笑わないようにしているというサービス精神を発揮したり、という徹底っぷりだった。

写真をパシャパシャ撮られ、表情をコントロールするって、もうそれ実質アイドルじゃない?

 

 持ちもの

・ほくろを書くためのペン(アイライナー、筆ペン etc.)

・鏡

・臨書したい人のほくろがわかる写真(複数)

 

こんなところかな。

写真は異なる角度からのものが複数あるのが望ましい。理由については後述する。

写真に関しては注意が必要で、自撮りだと左右反転してるものがあったり、自撮りアプリの中には肌を綺麗に見せるためにシミなどを消すエフェクトがかけられているものがある。これにかかるとほくろが消えたり、薄くなったりしがちだ。できるだけ、エフェクトがかかっていない、本物に近いものを用意しよう。

ちなみに今回(ゆりちゃんオール感謝祭)は、ユリさんにほくろを臨書してもらうというスタイルだったので、僕が用意したのは写真だけでした。参加者の中には臨書用にフォルダを作ってる方もいました。

 

 

 臨書のコツ(おまけ)

臨書に関しての技術的なブログがまだ存在していないので、自分が昨日見た中で「なるほどな」と思わされたところがあったのでそれを残しておこうと思う。

 

【ほくろを厳選する】ということ

臨書したい人が持つとほくろ同じ数、同じように描くのではない。その人の顔を構成する中で重要なほくろを厳選していた。

夜空を見上げた時にまず目につくのは六等星ではなく、明るくて大きな一等星ですよね。ほくろも同じで、大きく特徴的なものを選ぼう。

ほくろを選ぶ基準についてはある程度の訓練が必要だと思われるので、今ここで自分が記述しないでおきますが、ほくろランキングがあるのでどういうところに彼らが惹かれているかは参考にしてみるといいかもしれない。

yurivsky.hatenablog.com

goodbyemusic.blog.fc2.com

 

 

【ほくろの座標は相対的である】ということ

キャンバスの大きさは人それぞれだ。人は一人ひとり顔の形や大きさ、パーツの微妙な位置が異なる。ゆえに顔には絶対的な座標は存在しない。

ほくろの位置を決めるときに「目の○センチ(ミリ)下で…」というような言い方をしていなかった。先述のNegiccoのNao☆ちゃんのほくろを臨書する際に「黒目から垂直に降ろして…」というように言っていた。

お手本として提示された写真が笑顔だったので、真顔のときの位置が分からないために臨書体験者に「イーって口角を上げて歯を出して…はい、わかりました。元に戻して大丈夫です」と言い、真剣にほくろを書いていたユリさんはどこか医者のようだった。

ほくろの位置は相対的に決まる。ほくろ臨書には「それぞれのパーツとパーツの間のどのあたりの位置にほくろが存在しているかをお手本から読み取り、それを違うキャンバス(顔)に適用する」というスキルが必要になる。嗜好を超えた、経験に裏打ちされた技術がそこにはあった。

 

 

余談だが、昨日の参加者の誰かが「これはすごい。 マツコの知らない世界 *2に出てほしい」と言っていた。

「ゆりちゃんオール感謝祭」でのほくろ臨書を経験し、臨書を終えた参加者の興奮を目の当たりにして、あの番組で十分に語れるコンテンツだと思った。

 

とにかく、気になった人はほくろ臨書をやってみるのが一番いい。

 

ほくろ臨書、思ってるよりも奥が深いぞ。

*1:実際のところ、細胞は部位によって入れ替わりにかかる時間が異なるらしく、胃や腸は5日程度で入れ替わるが、骨などは数年かかるらしい。

*2:火曜夜8時57分から放送されているTBSの番組。「ゲスト自ら得意ジャンルや、現在ハマっているものを企画として持ち込み、マツコにプレゼンしていくというスタイルの番組です。ゲストごとに繰り広げられる独自の世界観と、自然体のマツコだからこそできる鋭いツッコミが見所です。」